事例紹介

リアル・オンライン・ロボットが共存するMICEの新しいかたち:八芳園が『交流の未来DX』を開催

ポストコロナを見据え、先進的なテクノロジーを駆使したセミナー

2021年4月22日八芳園主催で開催された『交流の未来DX』は、独自のオンラインイベントプラットフォームを駆使し、リアルとオンラインを結んで、食事をしながら、仕事をしながら、ガーデン、レストラン、館内のどこでも自由にセミナーを視聴することができる分離分散型のセミナーで、これまでにない画期的な試みとなりました。 このセミナーのために新たに開発された「インクルーシブデザイン」は、高さ、形状の異なるテーブルを組み合わせて、座る、立つ、車いすを利用するなどさまざまな体勢で人と人との距離が1.5〜2メートルに保たれるもので、感染症対策のみならずダイバーシティにも配慮されていました。 会場内は非接触での飲食を可能とするため、ソフトバンクロボティクス(株)が開発したServiがスムーズに動き回りながら参加者のもとへ料理を運んだり、人の平均心拍数から算出された周波数をもとに作られたBGMが流れたりと、10時から18時という長丁場のセミナーであっても場内の参加者を疲れさせず居心地のよい場を提供しました。

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セミナー会場は宴会場とガーデンを3分割し、中央にはアクリル板で制作された、天井まで届くほどの巨大な松の木のオブジェを設置し、さらにガーデンに通じる宴会場側には本物の樹木を配置し、ガーデンとの一体感が演出されていました。その根底には、日本の間(あわい)の文化が生かされており、日本庭園や日本的しつらいを特長とする八芳園ならではの工夫が会場内の細部にまで凝らされていました。

MICE再開に向けてイベントの新しいかたちをさらに発展させる

当日は常時200人ほどが会場内を出入りしていましたが、新たなテクノロジーやシステムを活用したセミナーは密を感じることのない安全・安心な運営で、オンライン視聴者の中には実際にリアル参加してみたいと、急きょ会場に駆け付けた人もいたというほど、参加者からも大変好評でした。 八芳園ではこの新た試みを発展させ、ポストコロナにおける安全・安心で、八芳園ならではの魅力的なMICEのかたちを提供していくとのことです。 東京観光財団では今後もオンライン会議やハイブリッド会議などMICEに対する先進的な取組を積極的に発信していきます。