事例紹介

ポストコロナに向け、ユニークベニューショーケースイベント開催

令和4年28日(火)、東京観光財団コンベンション事業部ではビジネスイベンツ開催に伴う都内ユニークベニューの活用方法やその魅力を広く内外にご紹介するため、ショーケースイベントをオンラインにて開催しました。

今年度注目のユニークベニューで小規模・分散化にて実施

今回のイベントは、コロナ禍で生まれた小規模・分散化という新しいMICEの開催形態を踏まえ、東京国際クルーズターミナルと、スモールワールズTOKYOの2か所に会場を分散し、さらに、昨夏世界中を熱くした東京2020大会のレガシーとなる有明アリーナ、有明体操競技場を中継でつなぎました。

東京国際クルーズターミナルは、昨年臨海副都心に新しくオープンし、大型クルーズ船が寄港できる施設で、遠く富士山が一望できるほか、東京タワーも眺望できる絶好のロケーションが魅力です。3階の多目的エリアは東京湾を望む開放的な吹き抜け空間が広がり、3,000㎡のスペースは、国際会議、展示会、ファッションショーなど各種イベントで利用が可能です。ここには縦4.5m、横15mの大型LEDビジョンが設置されており、3階全フロアをイベントで利用する場合には無料で利用できます。また、今回は会場の広さを感じていただくため、床面を「フロアーインタラクティブアート」で演出しました。床に映る映像の中に人が入るとその動きに合わせて映像がシンクロし、まるで映像の世界にいるようなワオ感を味える演出をご紹介しました。

一度に2,000人が訪れることができるスモールワールズTOKYOは、日本の大手メーカー出身のエンジニアが製作を手掛け、「宇宙センター」、「世界の街」などのミニチュアテーマパークが縮尺1/80で精巧に再現された、世界最大級屋内ミニチュアテーマパークです。「JAPAN PRIDE」、「日本のものづくり技術」が結集した完成度で、MICE参加者が存分に楽しめる施設になっています。ミニチュアの中にSDGs要素を散りばめ、パーク内の掲示はユニバーサルデザインをベースとするなど、SDGsの学びの場として、コロナ禍でも月に3,000人以上の学生団体、企業などが研修目的で来場するほど人気のスポットです。

オンラインイベントは、スモールワールズTOKYOでパフォーマンス集団PADMAによるアクロバティックな演技でスタートしました。BMXやMTBを駆使した迫力あるパフォーマンスやダブルダッチ、ジャンプロープでの離れ業を披露し、ワクワク感を演出しました。彼らのパフォーマンスは、パーティなどのアトラクションとして人気を博しています。さらにPADMAは、本イベント中にスモールワールズ東京から有明アリーナ、有明体操競技場へ移動し、各会場から生中継でレポートを行い、最後は東京国際ターミナルでパフォーマンスを披露しました。

他にも東京国際クルーズターミナルの素晴らしい夕景や、スモールワールズTOKYOの宇宙センターのエリアからロケットが打ち上げられるシーンなどを配信し、二つの中継会場を切り替えながら、オンラインでも飽きさせない構成でコミュニーケーションを図る、にぎやかなイベントとなりました。

サステナビリティとテクノロジーのショーケース

MICEの開催においてはサステナビリティの重要性が今後益々高まってきます。今回、東京国際クルーズターミナルやスモールワールズTOKYOで使用される電力はCO2を排出しない再生可能エネルギーを使用しました。イベント主催者にとっては、「CO2ゼロMICE」の告知が可能であることはもとより、イベント終了後は「グリーン電力証明書」の発行を受けることにより、ウェブサイト等でPRすることができます。

イベント内のフードコーナーでは、「江戸東京野菜」や都内産の肉を使用したフィンガーフード、サンドイッチ、創作手鞠寿司を紹介しました。地産地消の食材を使うことで、輸送にかかるCO2排出が削減できます。また、料理の提供に使う食器なども、植物由来の原料を使用した容器があることをご紹介しました。一つは「ファルカタ材」、もう一つは「バカス」という素材です。これらの素材は使用後に埋めて土に還すことが可能です。

また、ハイテクなスマートゴミ箱である「Smago(スマゴ)」も紹介しました。ゴミの蓄積状況をリアルタイムで把握し、ゴミ箱が満杯になると、自動で約1/6に圧縮するため、回収作業の効率化、コストの削減ができるゴミ箱です。ソーラー発電で稼働するためCO2削減も期待できます。

さらに、感染症拡大防止のため、メイン会場にはカメラによって人の動きを検知し、声がけをして検温や手指消毒を促すロボットも配備しました。簡単な観光案内もできるため、イベント会場で役立つことが期待されています。

今回のユニークベニューショーケースイベントでは、新しいイベントの形態や、今後MICEで必要とされる様々な取り組みを紹介しました。東京には魅力的なユニークベニューが数多くあり、多様な利用法が考えられます。東京観光財団ではこれからも新しいユニークベニューを開発し、サステナビリティに配慮した活用方法を提案していきます。