事例紹介

デロイト トーマツ グループよる初のゼロ・ウェイストイベントの取組

デロイト トーマツ グループ(東京都千代田区、CEO:木村研一)は、自らも企業市民として、より公正でサステナブルな社会を拓いてくことにコミットしており、気候変動の課題に対してグループ共通のWorldClimateイニチアチブのもと、"Net-zero with 2030 goals"を目標に掲げています。この取り組みの一環として、2022913日にゼロ・ウェイストイベントが実施されました。このイベントはゼロ・ウェイストをコンセプトに2022年春から準備に着手した当グループ初の試みです。

当日は、リモート参加も可能なハイブリッド形式で東京国際フォーラムを会場として開催。3年振りに海外からのゲストも来日し、合計で1,000名超の参加となりました。

ゼロ・ウェイストイベントにおける5つの取組

このイベントは5つの取組に注力して実施されました。

  1. 参加者数の適切な把握
  2. (弁当の必要数の算出の適正化)
  3. リユース素材の利用
  4. (会場装飾に可能な限りリユース素材を使用。お弁当容器は廃棄タイプではなく、繰返し利用が出来る重箱タイプのものを採用)
  5. 不用品の分別回収の徹底
  6. (常設のゴミ箱(可燃 / 不燃 / / / ペットボトル)に加え、マグボトル箱(古紙)用などのゴミ箱も設置を行い、分別回収を実施)
  7. ペットボトル飲料の制限
  8. (ペットボトル飲料提供の廃止、ウォーターサーバー設置、紙コップは利用せず、グラスにてセルフ提供。「マイボトル」のチャリティ販売)
  9. 再生可能エネルギーの活用

これらの実現を目指し、様々な工夫が凝らされました。例えば、参加者による意識差を想定して、「ごみの分別・削減取組」について事前に繰り返し案内したことや、段ボール素材を利用したサインボードを参加者の目につきやすい場所に設置し、ゼロ・ウェイストイベントの啓発を促したことなどです。

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成果と今後の課題

会場内の装飾におけるリユース素材率は約97%(後に、ファブリックを社会福祉法人へ寄贈した)にのぼりました。さらに、アルミフレーム+ファブリックで構成された部材を使用することでコンパクトな梱包が実現し、小型車両での運搬が可能となりました。加えて、木工装飾よりも少ない作業人員・施工時間が実現しました。一方で、ランチとして用意したお弁当は必要準備数の算出が難しく大量に余る結果となりました。

当グループでは、今回の試みに対して、主催者だけの努力では成り立たないことを実感し、イベント会場、イベントベンダー、そして参加者といったステイクホルダー全員による以下の取組や課題への検討が重要と認識したとのことです。

  • 主催者:参加者にゼロ・ウェイストの意識づけしながら、正確な出欠管理を行う。(今後の大きな課題)
  • イベント会場:利用会場によってごみ分別ルールが異なるため、再生可能エネルギーが活用できるか、会場選定時からゼロ・ウェイスト実現可否について検討する必要がある。
  • イベントベンダー:造作物における工夫・ノウハウがあるか、廃棄物の計量・レポートが可能かなど、会場選定同様にゼロ・ウェイスト実現への理解・実現可否について検討する必要がある。
  • 参加者:ゼロ・ウェイストに関する考えに温度差がある。理解・協力が得られるか。繰り返し伝えていく他ない。


デロイト トーマツ グループでは、今後も主だったイベントでは、ゼロ・ウェイストを意識した取り組みを実施し、将来的にはすべてのイベントにおいて、ゼロ・ウェイストが実現できるよう取り組んでいく方針です。

東京観光財団では今後もMICEのサステナビリティに対する先進的な取組事例を積極的に発信していきます。