東京ユニークベニューショーケースイベント2023
2月22日、東京観光財団では、ユニークベニュー施設の魅力や活用方法を幅広くご紹介するショーケースイベントを開催しました。
今回は複数施設の機能活用と地域連携をテーマに、DMO芝東京ベイと東京都公園協会の協力を得て、最先端技術を持つ「ポートホール竹芝」で東京臨海部の施設を紹介し、特別名勝・特別史跡である「浜離宮恩賜庭園」の御茶屋で趣向を凝らしたプログラムを体験していただきました。また2つの会場移動に水上バスを使うなど、まさにユニークなイベントとなりました。
東京ポートシティ竹芝 ポートホールで東京地産のおもてなし
ポートホールでは、八丈島産のフルーツレモンと八丈島産の多年草「アシタバ」を使ったウェルカムドリンクで参加者を迎えました。八丈島は東京都の11島のひとつで、竹芝地域と深いつながりがあります。
展示エリアとAR(拡張現実)技術
展示エリアとなったホワイエでは、アクセシビリティを伝える地図や、近隣の会場、宿泊施設を詳しく紹介するパネルを展示しました。
また、AR(拡張現実)体験では、参加者が個人の端末で二次元バーコードを読み取ると、端末画面にバーチャルなドアが表示されます。ドアの向こうには、まるで画面の中に入り込んでしまったかのように、360度の浜離宮恩賜庭園が広がり、晴れた日の陽光に包まれたバーチャルな風景を体感できました。また、中島の御茶屋の広縁からの眺望や立食形式のレセプションのイメージ画像も見ることできました。
最先端のエリア開発と、江戸時代から続く豊かな歴史
前半の プログラムは、MPI Japan Chapter名誉会長の山本牧子氏、60を超える会員と連携し地域のビジネスイベンツの成功を幅広くサポートするDMO芝東京ベイ事務局長の田中敦典氏、東京都公園協会・公園事業部事業推進担当部長の松浦いづみ氏、3名によるトークステージです。
50年、100年先の都市を見据えて、環境との調和を図りながら最先端テクノロジーを駆使するなど、「自然」と「便利」が融合した持続可能な都市を目指す「東京ベイeSGプロジェクト」に沿って、ベイエリアの歴史とその発展の変遷が紹介されました。
DMO 芝東京ベイの田中事務局長は、会議施設での柔軟なイベントスタイル、増上寺や東京タワーなど半径1km圏内にあるユニークベニューなどを紹介するとともに、デジタル変革への取り組み、拡張現実、ロボットの幅広い活用、脱炭素社会の実現に向けたSDGsへの積極的な取り組みなど、興味深い最新情報を展開しました。
また、東京都公園協会の松浦部長は、浜松町・芝浦エリアでビジネスイベンツを開催する際に、"歴史・伝統・文化的価値"という視点で、浜離宮恩賜庭園のユニークベニューとしての価値ついて言及しました。浜離宮恩賜庭園では、江戸時代から続く御茶屋や樹齢三百年の松の木が大切に保存されており、17時以降に貸切利用をすることが可能です。
黄昏時の風情ある空間で、日本スタイルのパーティーやアトラクション
トークステージ会場から 浜離宮恩賜庭園への移動もユニークな体験でした。ウォーターズ竹芝から、参加者は、この日のために特別に用意された約50人乗りの中型船・水上バスに乗船します。船上からは、東京スカイツリー®が輝く美しい東京の夜景が広がり、約10分の船旅を楽しみました。
浜離宮恩賜庭園の下船場所に到着すると、参加者は提灯を手に、この日のために設置されたLEDランタンの灯に導かれて、汐入りの池に浮かぶ中島の御茶屋へ夜の庭園を歩いて行きます。
中島の御茶屋でのカクテルバーティーでは、200年近い歴史を持つ芝地/p区の老舗レストランなどで構成される「芝百年会」のメンバーによる特別メニューを用意しました。東京湾のスズキの蒸し焼きや、江戸東京野菜のピンチョスなど、地元の食材を使った彩り豊かな料理が、再利用可能な和食器で提供されました。
また、飲み物は、「芝百年会」会員企業から東京港醸造の日本酒「純米吟醸原酒江戸開城Sustainable Sake 」を用意しました。無洗米の山田錦を使用することにより、洗米作業を廃止し、使用する水を従来の 1/10 にまで減らしているお酒です。
メインアトラクションは、いけばな文化の発展・普及を目指す「帝国華道院」によるいけばなパフォーマンスです。「ひな祭り」をテーマに、チューリップやスイートピーなど色鮮やかな可愛らしい花々を雛人形に見立て、武藤理春(ムトウリシュン)先生による華麗ないけばなパフォーマンスが行われました。会場には、春の訪れを感じさせる季節の花の華やかな香りが満ちて、参加者を魅了しました。
浜離宮恩賜庭園から竹芝エリアへ戻った後は、コミュニティスペース「SHAKOBA」で、参加者全員に "DMO SHIBA, Tokyo Bay "と刻印されたオリジナルのどら焼きがプレゼントされ、参加者同士の活発なネットワーキングが行われました。
東京には魅力的でユニークなベニューが数多くあります。東京観光財団は、東京で記憶に残る特別なイベントを開催したい主催者やプランナーの方々に、魅力的でサステナブルな新しいビジネスイベンツのスタイルを提案し続けていきます。
会場について
東京ポートシティ竹芝は、2020年9月に開業した大型複合施設です。脱炭素社会の実現を目指すSDGsに積極的に取り組み、イベント時にポートホールで使用する電力を自然エネルギーで賄うことで、発電時に排出するCO2を実質ゼロにする「CO2 Zero MICE」の取り組みが可能になりました。